漢方女史
陰虚の治療の代表処方「六味地黄丸」を覚えましょう!
六味地黄丸は隠虚の治療に使われる補陰剤です。
陰虚というのは陰液が不足した状態のことです。
陰液(血水)は身体を潤し、熱を冷ます働きがあります。これが虚すると熱感と乾燥の症状が現れます。
その治療に使われる代表処方が六味地黄丸です。
名前の通り6種類の生薬が配合されています。
地黄、山茱萸、山薬、沢瀉、茯苓、牡丹皮
Contents
六味地黄丸はどんな症状に効くの?
八網弁証 | 裏証、熱証、虚証、陰虚 |
気血水 | |
臓腑 | 肝、腎 |
薬効分類 | 補益剤 |
地黄丸シリーズは加齢による腎の失調改善に処方されます。
四物湯の生薬① 地黄
六味地黄丸の生薬② 山茱萸(サンシュユ)
腎の不調を改善する。耳鳴り、頻尿、尿もれ、インポテンツに効果がある。
六味地黄丸の生薬③ 山薬
ヤマノイモ科ナガイモの周皮を除いた根茎を乾燥したも。でんぷん、ステロイドなどが含まれる。 強壮、強精、胃潰瘍、食欲不振、糖尿などに効果がある。
六味地黄丸の生薬④ 沢瀉(たくしゃ)
利尿効果があり、膀胱炎やむくみを治します。
六味地黄丸の生薬⑤ 茯苓
利水、健脾、安神の効果がある。体内の余分な水分を出す。
六味地黄丸の生薬⑥ 牡丹皮
血行を促進する。月経痛、頭痛、腰痛に効果がある。火照りを鎮め、熱を下げる効果がある。
六味地黄丸をベースにしている漢方薬
八味地黄丸
六味地黄丸に桂皮と附子をプラスしたもの、陽虚の改善に。
まとめ
六味地黄丸は隠虚の治療に使われる補陰剤です。
配合されている生薬は主に腎の不調に効くものが含まれています。
加齢の強い味方です。